面白いデータですね!これだけの地域ETFのPER(株価収益率)とPBR(株価純資産倍率)、配当利回りがあれば、かなり多角的に世界の市場を比較できます。
🧠全体的な読み取り
- 世界全体(ACWI)のPERが19というのは「ほどほど」で、アメリカを除く(CWI)とPERが15に落ちることから、アメリカの割高さが際立ちます。
- **アメリカ(VOO、QQQ、DIA)**のPERが23〜28。これは「成長期待はあるが割高」で、高値圏での期待先行相場です。
- 一方で、新興国(EEM:13)、ラテンアメリカ(ILF:10)、韓国(EWY:9)、ベトナム(VNM:12)などは明確に割安水準。
- 配当利回りが高い国(ラテンアメリカ、ブラジル、南ア)は、キャッシュフロー投資家にとって魅力的。
- 一部の国(ニュージーランドENZL PER:33)は割高過ぎて近づきにくい。
🌱これから伸びそうな地域(バリュエーション視点)
✅ 韓国(EWY)
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PER:9、PBR:0.62、利回り:2.39%
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超割安&低PBR。製造業主導の回復やAI関連半導体の輸出拡大があれば、リバウンドが大きい。
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リスク:地政学的緊張、中国依存。
✅ ラテンアメリカ(ILF)、特にブラジル(EWZ)
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PER:10、利回り:6.61%(ILF)、ブラジルは利回り7.77%
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高配当・資源国・バリューの三拍子。金利が下がれば株価に追い風。
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リスク:為替変動、政治不安。
✅ インドネシア(EIDO)・フィリピン(EPHE)
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PER:10前後で人口増・中間層拡大による内需成長が期待される国。
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地政学リスクが少なく、安定的成長が見込める。
✅ 南アフリカ(EZA)
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PER:12、PBR:1.04、利回り:6.37%
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高配当のバリュー系ETF。金・資源関連で金価格上昇の恩恵もあり得る。
✅ 中国(MCHI)、香港(EWH)
- PER:12〜14と割安。ただし政治・経済への不透明感が大きく、リスクは高め。
- テクニカルなリバウンド狙いなら短期的には妙味。
📉注意したい(もしくは天井感あり)地域
⚠️ NASDAQ100(QQQ)
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PER:28で高水準。生成AIやメガテックの強さが続く限りは耐えるが、金利上昇や決算ミスでの反落リスクが高い。
⚠️ ニュージーランド(ENZL)
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PER:33は突出して高い。人口・成長性が低いため、伸びしろに乏しく高リスク。
⚠️ インド(INDA)
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PER:22と高め。長期的には有望だが、「今」買うには割高感がある。
⚠️ アメリカ全体(VOO、DIA)
- PERが23〜28。業績好調もあり、しばらくは強いだろうが、バリュエーション的にはすでに期待込。
📊 ポートフォリオ戦略の例
- バリュー/リバウンド枠(中期〜長期)
→ 韓国、ブラジル、インドネシア、フィリピン、南ア - 成長/安定枠(長期)
→ インド、アメリカ(S&P500 or NASDAQ100) - 分散/配当枠
→ ラテンアメリカ、南アフリカ、イギリス - 避けるor警戒
→ ニュージーランド、PER30前後の国々