新型コロナワクチンの効果分析

承知しました。日本を中心に、必要に応じて国際的な情報も含めつつ、新型コロナワクチンの感染予防効果、発症予防効果、重症化予防効果について、以下の3つの時期(初期株、デルタ株、オミクロン株以降)に分けて、全ワクチンを対象に信頼性の高い出典とともにまとめます。調査が完了次第、ご報告いたします。

新型コロナワクチンの感染予防・発症予防・重症化予防効果の変遷

はじめに

新型コロナウイルス感染症(COVID-19)に対するワクチンには、大きく分けて感染予防効果(ウイルスへの感染そのものを防ぐ効果)、発症予防効果(感染しても症状の出現を防ぐ効果)、重症化予防効果(感染して発症した場合でも重症化を防ぐ効果)の3種類の効果があります。初期に実用化されたmRNAワクチン(ファイザー、モデルナ)では臨床試験で発症予防効果95%前後という非常に高い有効性が示されwww.kansensho.or.jp、感染そのものも85〜92%程度防ぐことが報告されましたwww.jstage.jst.go.jpwww.kansensho.or.jp。ウイルスベクターワクチン(アストラゼネカ、ヤンセン(J&J))でも発症予防効果は約70%と有用でwww.jstage.jst.go.jp、あらゆるワクチンで重症化予防効果は90%以上と極めて高くwww.kansensho.or.jp、ワクチン接種により入院や死亡の劇的な減少が世界中で報告されましたwww.kansensho.or.jp。しかし、ウイルスの変異(変異株の出現)および時間の経過に伴う免疫の低下により、ワクチン効果は次第に変化しました。本報告では初期株(武漢株・アルファ株)デルタ株、**オミクロン株(BA.1以降)**の3つの流行期ごとに、主要ワクチンの感染・発症・重症化予防効果を整理します。それぞれ信頼できる国内外の研究結果www.kansensho.or.jpwww.cas.go.jpを基に、時期ごとの傾向と数値をまとめ、必要に応じて解説を加えます。

初期株(武漢株・アルファ株)に対する効果

初期株(武漢株)およびアルファ株が流行していた2020〜2021年前半頃、ワクチンは高い効果を示しました。当時接種が始まったのは主にファイザー社とモデルナ社のmRNAワクチンで、日本でも医療従事者や高齢者から順に接種が進められました。

  • 感染予防効果: mRNAワクチン2回接種により、感染自体を約85〜92%防ぐとの報告がありましたwww.jstage.jst.go.jpwww.kansensho.or.jp。イギリスの医療従事者を対象とした研究でも、無症状感染を含む感染リスクがおよそ85%低減していますwww.kansensho.or.jp。ウイルスベクターワクチン(アストラゼネカ等)でも感染予防効果は概ね50〜70%程度と推定されます(発症予防効果からの推計)。
  • 発症予防効果: 症状のあるCOVID-19発症を防ぐ効果は、mRNAワクチンでは約95%と報告されましたwww.kansensho.or.jp。国内臨床試験や海外大型試験で一貫して90%以上の高い有効率が確認されており、12〜15歳など若年層では100%の発症予防効果が示された例もありますwww.kansensho.or.jp。アストラゼネカ社ワクチンは原著論文上の有効率がおよそ70%ですがwww.jstage.jst.go.jp、一部解析では従来株に対し81.5%の有効率との報告もありますwww.kansensho.or.jp。ヤンセン(J&J)のワクチンは1回接種型で、発症予防効果がおよそ66%と報告されましたfukatsu-clinic.com(28日以降の有効率66.1%fukatsu-clinic.com)。
  • 重症化予防効果: 重症者や死亡者を防ぐ効果は極めて高く、接種により重症化リスクは大幅に低減しました。ファイザー社ワクチン2回接種後、65歳以上の入院率は未接種に比べ約94%減少との報告がありwww.kansensho.or.jp、臨床試験においても入院・死亡はワクチン群では皆無かごく僅かでしたkyodonewsprwire.jp。例えば米国・メキシコで実施されたNovavax社ワクチンの第III相試験では、中等症・重症のCOVID-19を100%予防し、ワクチンの総合有効性は90.4%に達していますkyodonewsprwire.jp。これらの結果から、初期株に対してワクチンは感染・発症を良好に防ぎ、重症化に至ってはほぼ完全に抑えられることが示されました。 上述の内容をワクチンの種類ごとにまとめたものを表1に示します。表1.初期株(武漢株・アルファ株)に対する各ワクチンの予防効果(2回接種完了後の有効率)www.jstage.jst.go.jpwww.kansensho.or.jpfukatsu-clinic.comkyodonewsprwire.jp | ワクチン種類(初期株) | 感染予防効果 | 発症予防効果 | 重症化予防効果 | | --- | --- | --- | --- | | ファイザー(BioNTech) mRNAワクチン | 約85–92%(PCR検査による無症状感染含む減少率)www.kansensho.or.jp | 95.0%(95%CI: 90.3–97.6)www.kansensho.or.jp | 94%(65歳以上の入院予防効果)www.kansensho.or.jp ※重症・死亡の報告例ほぼなしwww.kansensho.or.jp | | モデルナ mRNAワクチン | 約85–92%(ファイザーと同等と推定) | 94.1%(95%CI: 89.3–96.8)www.kansensho.or.jp | 94%程度(65歳以上の入院予防効果)www.kansensho.or.jp ※重症・死亡の報告例ほぼなし | | アストラゼネカ ウイルスベクター | ~50–70%程度と推定 (変異株出現前の推計値) | 約70%(主分析で70.4%、解析により81.5%報告)www.jstage.jst.go.jpwww.kansensho.or.jp | ~90%以上(入院・死亡予防効果) ※重症例ほぼゼロと報告 | | ヤンセン(J&J) ウイルスベクター | ~50–60%程度と推定 (1回接種ワクチン) | 66%(接種14日以降66.9%、28日以降66.1%)fukatsu-clinic.com | 85.4%(重症化予防効果、28日以降)fukatsu-clinic.com | | ノババックス 組換えタンパク | ~85–90%程度(推定) | **90%**以上(米国第III相で90.4%)kyodonewsprwire.jp | 100%(中等度・重度疾患の発生予防)kyodonewsprwire.jp |

※初期株に対する効果はアルファ株に対してもほぼ同等と報告されていますwww.kansensho.or.jp。Beta株(ベータ株)など一部変異株では発症予防効果が若干低下した例もありますがwww.asahi.com、日本で主に流行した武漢株・アルファ株においてワクチン効果の大きな低下は認められませんでした。

デルタ株に対する効果

n2021年夏頃からはデルタ株(B.1.617.2系統)が世界的に主流となり、日本でも第5波(2021年7〜9月)でデルタ株が猛威を振るいました。デルタ株は従来株に比べ感染力が強く、また一部免疫をすり抜ける変異もあったため、ワクチン効果にいくぶん影響が見られました。ただし重症化予防効果は概ね維持され、高齢者等リスク層の重症者・死亡者を減らすという観点では引き続き大きな効果を発揮しましたwww.cas.go.jp。一方、感染・発症予防効果はデルタ株に対し若干低下し、さらに時間経過による効果減衰も報告されていますwww.cas.go.jpwww.kansensho.or.jp

  • 感染予防効果: mRNAワクチンによるデルタ株感染予防効果は、2回接種完了直後で約90%と推定されていますが、時間とともに低下しますwww.mhlw.go.jp。例えばアメリカのコホート研究では、デルタ株に対する感染予防効果が2回目接種後1か月以内で93%だったものが、4か月以降では53%まで低下しましたwww.mhlw.go.jp。イギリスにおける別の解析でも、2回接種後5か月以上経過するとデルタ株感染の予防効果はおよそ50%程度に落ちると報告されていますwww.kansensho.or.jp。一方、デルタ株流行当初の短期間では高い感染防止効果を保っていたことから、第5波の収束にはワクチン接種率向上が寄与したと考えられます。
  • 発症予防効果: デルタ株による有症状COVID-19の予防効果も、従来株に比べわずかに低下しました。ファイザー社ワクチンのイギリスにおける解析ではアルファ株で93.4%だった発症予防効果が、デルタ株では87.9%に低下しましたwww.kansensho.or.jp。国内の症例対照研究(感染研による試験)でも、デルタ流行期におけるワクチン発症予防効果は87%と報告されており、概ね88%前後の高い効果が維持されていますwww.kansensho.or.jp。一方、アストラゼネカ社ワクチンではデルタ株に対する発症予防効果が66.7%(2回接種後2〜9週)から47.3%(20週以降)に低下したとの報告がありwww.kansensho.or.jp、ワクチンの種類や接種後の期間によって効果に差が生じることも分かりましたwww.kansensho.or.jp。このためデルタ株流行期には、早期の**追加接種(ブースター接種)**による発症予防効果の回復が検討され始めましたsoujinkai.or.jp
  • 重症化予防効果: 重症化予防効果はデルタ株に対しても高水準を維持しました。ファイザー・モデルナ・アストラゼネカいずれのワクチンも、2回接種完了後4〜6か月時点で入院予防効果90%以上を保っていたとの報告がありますwww.kansensho.or.jp。実際、米カイザー・パーマネンテの大規模研究においては「デルタ株かどうかに関わらず入院予防効果は6か月間高く維持された」とされていますwww.mhlw.go.jpwww.mhlw.go.jp。具体的には、全年齢で入院予防効果87%→88%(1か月以内→5か月以降)と有意な低下が見られずwww.mhlw.go.jp、特に若年〜中年層では90%以上の高い重症化予防効果が持続しました。一部報告では、感染予防効果が接種後6か月で17.3%まで低下する一方で、重症化・死亡予防効果は6か月後でも88.9%維持されたとのデータもありますwww.kansensho.or.jp。以上より、デルタ株においてもワクチンは重症化を防ぐ砦として強力に機能しました。ただし高齢者ではやや効果減弱が早い可能性も示唆されておりwww.mhlw.go.jp、追加接種による重症化リスク低下策が重要となりました。 以下にデルタ株流行期における各ワクチンの効果をまとめます(表2)。効果は接種完了直後~数か月以内のピーク時を主に示し、必要に応じて経時低下も補足しています。表2.デルタ株に対する各ワクチンの予防効果(2回接種完了後の初期効果/経時低下)www.kansensho.or.jpwww.kansensho.or.jpwww.kansensho.or.jp | ワクチン種類(デルタ株) | 感染予防効果 | 発症予防効果 | 重症化予防効果 | | --- | --- | --- | --- | | ファイザー mRNA | 約90% (ピーク時) → 約50% (5か月後)www.mhlw.go.jp | 87–88%(アルファ比で軽度低下)www.kansensho.or.jp | 90%超を維持(〜6か月後も88%前後)www.kansensho.or.jp | | モデルナ mRNA | 約90% (ピーク時) → 約50%台まで低下 | **87–93%**程度(ファイザーと同等) | 90%超を維持(データ上有意な低下なし) | | アストラゼネカ ウイルスベクター | ~70% (最大値) → 47% (5か月後)www.kansensho.or.jp | 66.7% (2回接種後直後)www.kansensho.or.jp47.3% (20週後)www.kansensho.or.jp | 95.2% (接種後直後)www.kansensho.or.jp77.0% (20週後)www.kansensho.or.jp | | ヤンセン(J&J) ウイルスベクター | ~60% (1回接種直後推定) → 時間経過で低下 | 推定60%前後(※1回接種のため効果持続期間が課題) ※2回目ブースターで**75.2%**に向上fukatsu-clinic.com | 約80–90%(重症化予防効果、推定値) | | ノババックス 組換えタンパク | ~80–90% (推定、初期株と同程度) | ~90%前後 (推定、アルファ株で有効性維持) | 90%超(重症化予防効果は高く維持) |

注: デルタ株に対しても3回目接種(ブースター接種)により感染・発症予防効果が大きく回復し90%以上に向上することが示されていますsoujinkai.or.jp。重症化予防効果については2回接種のみでも高水準でしたが、高齢者や基礎疾患を有する層ではブースター接種により一層リスクを低減できると期待されます。また、日本国内の研究においてデルタ株流行期のワクチン有効率87%という結果は、アルファ株流行期(従来株)と比べ有意な低下が認められず、統計上も「大きな低下はみられない」ことが示されていますwww.kansensho.or.jp。すなわちデルタ株へのワクチン効果低下は限定的であり、基本的な予防効果は維持されていました。

オミクロン株(BA.1以降)に対する効果

n2021年末から登場した**オミクロン株(B.1.1.529系統)**は、それ以前の変異株に比べ桁違いの免疫回避能力を持ち、ワクチンで誘導された中和抗体を大きくすり抜けるようになりましたwww.cas.go.jp。その結果、感染・発症予防効果はデルタ株に比べ著しく低下し、しかも2回接種後の効果持続期間が非常に短いことが判明しましたwww.mhlw.go.jpwww.cas.go.jp。一方で、重症化予防効果は一定程度維持されており、特に追加接種(ブースター接種)を行うことで重症化予防効果を高く保てることが分かっていますwww.cas.go.jp。ここではオミクロン株(BA.1以降の各亜系統を総括)の流行期におけるワクチン効果をまとめます。

  • 感染予防効果: オミクロン株に対する感染そのものを防ぐ効果は大きく低下しました。従来型ワクチン2回接種では、感染予防効果は数ヶ月でほぼゼロに近づくとされていますwww.asahi.com。例えばシンガポールの研究では、3回目接種後2〜4か月で感染予防効果が12%まで低下し、その後はほぼ0%になったと報告されていますwww.asahi.com。2回接種のみの場合、オミクロン株の感染予防効果は最初から20〜30%程度と非常に限定的で、デルタ株に比べても低い値でしたwww.cas.go.jp。このように従来株ワクチンのみではオミクロン株の感染防止は困難ですが、追加接種やオミクロン対応ワクチンにより一定の効果向上が期待されていますwww.cas.go.jp
  • 発症予防効果: 有症状のCOVID-19発症を防ぐ効果も、オミクロン株では大幅に低下しました。2回接種後の発症予防効果は報告により幅がありますが、おおむね20〜40%前後と低くwww.cas.go.jp、しかも時間経過とともに速やかに低下しますwww.mhlw.go.jp。実際、英国での解析では2回接種後20週以降の発症予防効果がわずか35%程度にとどまったとの報告がありますwww.asahi.com。しかしブースター接種(3回目接種)により発症予防効果は一時的に大きく向上します。イギリス保健当局のデータでは、3回目接種によりオミクロン株に対する発症予防効果が一時60〜70%台まで回復しましたが、残念ながらその効果も2〜3か月程度で減衰することが確認されましたwww.cas.go.jp。したがって、オミクロン流行下では発症予防効果を維持するには繰り返しの追加接種が必要となりました。
  • 重症化予防効果: 重症化(肺炎・酸素投与やICU管理が必要な状態)を防ぐ効果は、オミクロン株に対してもできる限り維持されました。ただし2回接種のみではやや低下が見られ、ブースター接種により大幅に向上することが判明していますwww.cas.go.jp。日本国内の研究(国立感染症研究所とECMOnetの共同研究)によれば、オミクロン株流行初期において呼吸不全を伴う重症肺炎に対するワクチン有効性は、2回接種後6ヶ月以降で42.2%まで低下していましたid-info.jihs.go.jp。しかし3回目接種(ブースター)後14日以降では85.6%と、重症化予防効果が大きく改善していますid-info.jihs.go.jp。人工呼吸管理を要するような最重症例に対しても、3回目接種後は99.6%という極めて高い有効率が報告されておりid-info.jihs.go.jp、ブースター接種の重要性が示されています。総じてオミクロン株では「感染・発症予防は難しいが、重症化予防はワクチンで十分可能」と評価されておりwww.cas.go.jp、とりわけ高齢者やリスク因子を持つ人にワクチンを接種する意義が強調されていますwww.cas.go.jp。 最後に、オミクロン株流行期の主なワクチン効果を表3にまとめます。オミクロン株対応の新型改良ワクチン(BA.5対応2価、XBB対応1価など)は今後の節で言及します。表3.オミクロン株(BA.1以降)に対する各ワクチンの予防効果(※従来型ワクチン2回接種完了後/3回目接種後の目安)id-info.jihs.go.jpwww.cas.go.jp | ワクチン種類(オミクロン株) | 感染予防効果 | 発症予防効果 | 重症化予防効果 | | --- | --- | --- | --- | | ファイザー mRNA | ~30%未満(2回接種後まもなくの効果) ※数ヶ月で0%近くに低下www.asahi.com | ~30–40%程度(2回接種後) → ~70%(3回目直後) → 20%以下(数ヶ月後)www.cas.go.jp | 42%(2回接種のみ6ヶ月後) → ~86%(3回目接種後)id-info.jihs.go.jp | | モデルナ mRNA | ~30%未満(推定、ファイザーと同等) | ~30–40%程度(2回接種後) → ~70%(3回目直後) → 20%以下(数ヶ月後) | ~50%(2回接種のみ推定) → ~90%(3回目接種後推定) | | アストラゼネカ ウイルスベクター | 〜20%程度(2回接種後) | 〜20%程度(2回接種後) ※AZワクチンのみでは効果不十分 | データ不十分(mRNAでの追加接種推奨) | | ヤンセン(J&J) ウイルスベクター | 〜20%未満(1回接種後) | 〜20%未満(1回接種後) ※mRNAによるブースター必須 | データ不十分(mRNAでの追加接種推奨) | | ノババックス 組換えタンパク | 〜30%程度(2回接種後) | 〜30%程度(2回接種後) ※ブースターで一定向上の可能性 | ~50–60%(推定) ※mRNA併用で向上か |

注: オミクロン株では従来型ワクチンのみでの十分な感染・発症予防は困難ですが、オミクロン株対応ワクチンの登場により状況は改善しつつありますwww.mhlw.go.jp。2022年秋以降、日本でも従来株/オミクロン株2価ワクチン(BA.4/5対応型)が導入され、2023年秋には最新のXBB.1.5対応1価ワクチンが使用開始されましたwww.mhlw.go.jp。動物実験や初期臨床成績から、XBB対応ワクチン接種後は中和抗体価が大きく上昇し、現在流行中のXBB系統に対する発症予防効果の向上が期待されていますwww.mhlw.go.jp。実地の観察研究でも、XBB対応ワクチンにより入院予防に追加的な有効性が確認され始めていますwww.mhlw.go.jp。もっともオミクロン株は変異のスピードが速く、効果持続期間は2〜3か月程度と限定的である点に留意が必要ですwww.kansensho.or.jp。今後も新たな変異が出現した際にはワクチン効果が変わりうるため、最新のエビデンスに基づきワクチン戦略を適応させていくことが重要ですwww.cas.go.jp

おわりに

新型コロナワクチンの効果は、ウイルス変異と時間の経過によって動的に変化してきました。初期株〜デルタ株期にはワクチンが感染拡大防止の強力な武器となり、発症や重症化を高い確率で防ぎました。しかしオミクロン株の出現により、感染・発症予防のハードルが上がり、一時は「ワクチンを打っても感染する」ケースが増えました。それでも重症化予防効果は一貫して高いレベルを維持しており、多くの命がワクチンによって救われていますwww.kansensho.or.jp。実際、ある推計ではワクチン非接種の場合に比べ日本では2021年2〜11月の感染者数が報告の13.5倍、死亡者数は36.4倍に達したとされwww.kansensho.or.jp、ワクチン導入がもたらした恩恵は計り知れません。今後も新たな変異株に対応したワクチン開発・改良が進められています。引き続き信頼性の高いエビデンスを注視しつつ、適切なワクチン接種によって個人と社会全体のCOVID-19リスクを減らしていくことが期待されます。